食中毒の犯人は細菌である。食中毒を起こす細菌は「感染型」と「毒素型」がある。
細菌の大きさは80μm(マイクロメートル)〜0.2μmである。
(1マイクロメートルは1/1000ミリメートル)
感染型
感染型の細菌にはサルモネラ属菌、腸炎ビフリオ菌、カンピロバクター菌、病原性大腸菌O157
などがある。 菌が体内にはいって増え中毒を起こす。 病原性大腸菌O157は4日〜8日の潜伏期間があるため発生源を見つけるのが難しい。
毒素型
毒素型には、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、毒性セレウス菌、などがあり、
菌が作りだす毒素のついた食品を食べることで中毒を起こす。
特徴は、菌を口にしてから3時間前後で吐き気、腹痛が始まる。潜伏期間が短い。
雪印乳業事件では黄色ブドウ球菌と毒性セレウス菌が見つかりました。この菌は毒素型なので
潜伏期間は短く、2,3時間でおう吐が始まります。
細菌のなかで、恐れられているのがボツリヌス菌です。
この菌の出す毒素は強烈な神経毒で8時間〜36時間の潜伏期間のあと、おう吐や視力障害、
言語障害などの症状が現れ、治療を受けないと死亡率30%以上といわれています。
この毒素は120度で4分以上熱を加えないと力を失わないといわれています。
また黄色ブドウ球菌の毒素も200度以上の油で30分間熱しないと力を失わないといわれています。
しかし、腸炎ビフリオ菌や、サルモネラ属菌、カンピロバクター菌などの多くの菌は
熱に弱いのです。
いまや食中毒は夏だけのものではありません。免疫力が弱まっている現代人の私たちは
十分注意しましょう。 |
|
|